愛するペットと永遠に
「ペットとともに眠れるお墓」。それはペットをどのように見送るかというところで行き着いた、新しい供養の形です。長年、家族のようにして暮らしてきたペットなら、死んでしまった後もしっかりと供養してあげたいものです。最近増えてきたペット専用の墓地や、人とペットがともに入れる墓地なども人気があるようです。
ペットも立派な家族の一員
高齢化社会、少子化による核家族化など、家族のあり方が一昔前から変化してきています。そんな中、"一緒に生活するペットは家族同様の存在である"と語る愛ペット家ももちろんいることでしょう。一緒に過ごしてきたペットが逝ってしまったときに受ける悲しみは、家族を失ったときに受ける悲しみと変わりはないのかもしれません。
近年のペットブームで、実際にペットを飼っている方も多いことと思います。ではそのペットが亡くなったとき、ペットのお墓はどうしていますか？
ペットが亡くなると墓埋法が適用されないため、遺骨として認められず、法的には産業廃棄物となってしまいます。ペットの遺骨だけを扱うペット霊園は、産業廃棄物を保管する倉庫と位置づけられるのです。そのためペット霊園と名のつくところでは、原則的にペットだけのお墓を提供しています。
- 愛するペットは、大切な家族の一員。
お寺の中には通常の墓地の他に、ペット墓地を提供しているところもあります。数年たつと慰霊碑などに合葬するというところ、江戸時代から動物供養をしているお寺、生きものを見送るということで、お寺さんに頼むと供養をしてくるところも意外とあるようです。
さらに今の世情を反映して、「ペットとともに眠れるお墓」として、ペット可の墓地を大きく謳っている霊園も誕生しています。
これは、その字のとおり、一つの墓地にペットと故人が一緒に入るというもの。ペットへの思いに対して、なかなか周囲の理解が得られなかった人は、「こういった霊園にたどりついて、本当によかった」といって、大変安心するそうです。
いくつかの「ペットと一緒に･･･」という墓地をサービスしている霊園や墓地がマスコミをにぎわせていますが、そのどれもが非常に需要が高いといいます。 時代の流れとともに、家族同士の関わり方やペットを家族の一員ととらえるなど、家族のあり方は変化してきました。それにともない、お墓・供養のあり方も徐々に移り変わっています。ペットをしっかりとお墓に入れて供養したり、人とペットが一緒にお墓に入ることで、愛するペットを最後まで大切にしようとする新しい墓地の形も、こうした時代の流れの一部といえるのかもしれません。
- ペットと一緒に入れる墓地もあります。
- 写真提供：ワンハート・ストーン
