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納骨堂を選ぶコツからペットのお墓まで

そもそも「廟」とは何か?<後編>

<前編から続く>

この他の「廟」は、たとえば、欧米の霊廟、マウソレウム(Mausoleum)というのは、亡くなった指導者のために構築される大きく印象的な墓を指している。
後に亡くなった個々の人々の為の地下墓室を含んでおり、近代のものは、従来の霊廟地下墓室に加え、納骨堂を持っている。現在では教会のような大型施設の一部になっている事もある。たとえばロサンゼルスの聖マリア大聖堂の場合には、埋葬のための6,000の陵と納骨堂のスペースを持っている。


こうした英名の「マウソレウム」という呼称は、カリア国を統治したアケメネス朝ペルシアの王、マウソロス(Maussollog)の霊廟が由来となっている。
マウソロス霊廟は、「ハリカルナッソスの霊廟」としても知られている。ニューヨークにあるグラント将軍の墓はマウソロス霊廟を参考に作られた。他には、スプリングフィールドのエイブラハム・リンカーンの墓などが有名である。
聖人などを祀るところがヨーロッパに多い。かつての社会主義諸国では、建国の父の生前の姿そのままに永久保存する形の廟がよく作られた。今日でもモスクワの「レーニン廟」を始めに、北京の「毛主席紀念堂」(毛沢東)、ハノイの「ホー・チ・ミン廟」、平壌の「錦繍山記念宮殿」(金日成)などに見ることが出来る。


タージ・マハル

共産圏以外でもケマル・アタテュルク、ジンナー、マニュエル・ルイス・ケソン、ホメイニー、スハルト、ムハンマド5世(モロッコ国王)の霊廟も造られた。
タージ・マハル(Taj Mahal)は、インド北部アーグラにある総大理石造の墓廟である。ムガル帝国第5代皇帝シャー・ジャハーンが、ペルシャやアラブ、果てはヨーロッパから2万人もの職人を集め、1632年から54年までの22年の歳月をかけて建造させたといわれているインド=イスラーム文化の代表的建築。名前の由来はよくわかっていないが、王妃の名ムムターズ・マハルを縮めたものではないかという説が有力である。ムムターズ・マハルはペルシャ語で「宮殿の光」、「宮廷の選ばれし者」を意味する言葉であり、第4代皇帝ジャハーンギールから授けられた称号である。彼女の本名はアルジュマンド・バーヌー・ベーガムという。タージ・マハルを言葉どおりに訳せば「王冠宮殿」もしくは「宮殿の王冠」という意味になります。



こうして「廟」の語源、そもそもどう使われているものなのかを考えた場合、私たちの使う「納骨堂」を「○○御廟」や「○○霊廟」などというのは、何やら気恥ずかしいようにも思われる.........と、感じるのは私だけでしょうか。

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